Vol.4-7 ベトナム縦断
2005/04/29-05/08

  

5月4日(水)

時計を見ると既に7時を回っていた。旅に出るとニワトリのように、日の出とともに活動を始める僕としては珍しく、朝寝坊をしたようだ。
朝食は近くのカフェで、一昨日から気になっていたバナナパンケーキとコーヒー。クレープに近い薄いパンケーキにバナナが切って挟んであり、その上からチョコレートクリームがかけてある。甘ったるい香りと共に口に運ぶと、うん確かにバナナとパンケーキとチョコレートクリームの味なのだが、パンケーキが甘すぎるのか、胸焼けしそうな味であった。おまけにコーヒーが例のごとくコンデンスミルクたっぷの味なので、なおさら喉の通りが良くない。それでも、いつも持ち歩いている水で味を薄めながら完食。甘い物好きの僕としても、これにはもう勘弁という感じであった。

フエの町をのんびりと散策するために、ホテルでレンタル自転車を借りた。フエの町の見所は、地図で見る限り2キロ四方の範囲にあり、またホーチミンやハノイのように、車やバイクでごったかえしているというほど多くはないので、旅行者にとっても自転車で回ることは難しくない。それよりも一番良かったことは、断るのがうんざりしてくるバイタクやシクロに、声をかけられないと言うことだった。

とは言っても文化や考え方が違う外国で、徒歩以外で自分で移動するのは初めてなのである。ホテルから少し行った所にある6差路の交差点。僕としては斜め右前方の道に行きたい。日本と同じく、青・黄・赤の信号があるのだが、日本のように交通が入れ替わる、すなわち全ての車が止まっているという時間が無い。実際は全ての信号が赤になっている時はあるのだが、フライングはあたりまえ、救急車ように赤信号でも徐行をしながら平気で交差点に入ってくる。おまけに歩行者も交差点のど真ん中を横断している。流れを読むために交差点の手前で止まり様子を伺う。しばらくすると何となくイメージをつかんできた。信号が青になったら、遅れを取らないようにスタートし、一気に目的の方角に進めば難無く渡れる。なんだ、歩いて横断するのと一緒だと納得した。

世界遺産にも登録してあるフエの王宮。ここぐらいは見ておこうかと向かうことにした。ホテルがある新市街からフォーン川を渡り旧市街へ、さらに外堀と城郭を通ると王宮内に入る。この王宮内に入る道、正面には3本あるのだが、真ん中の1本のみ進入方向、両側の2本は出てくる方の一方通行なので注意が必要である。ベトナムではバイクや自転車がメインなので、観光地などには有人の駐輪場がある。王宮に着くと門の脇にそれはあり、駐輪場の管理人がシートの上にチョークで番号を書き、その番号の札を渡してくれる。帰りにそのカードと交換で自転車を出すことが出来る。駐輪代は値切って4000ドン、レンタル自転車(日本では誰も乗らないほどのボロボロ)が1日10000ドンなのに比べると高 いと感じてしまう。

正面の門で、入場料55000ドン(380円)を払い入場。いくら中国の紫禁城を真似て造ったと言っても、あまりにも規模が小さすぎて比べようがない。正面の門と大和殿、その後ろは土台だけが残っている王宮跡となっている。まあ一回りはしてきたのだが、展示物も少なく、あまり印象がない所だった。ただ、あまりの暑さに、中の売店で飲んだ缶ジュースが15000ドン(105円)もしたことに一番驚いた。

王宮の東側にある「トゥアティエン・フエ省博物館」。舌をかみそうな名前の博物館は、1966年2月、映画「ワンスアンドフォーエバー」にもなった、ベトナム戦争のフエ攻防戦の資料が展示してあると言うことで行ってみた。屋外には米軍の戦車や大砲がズラリと展示してあったので、これはと期待して中に入ってみたが、武器や服、地図による攻め方の説明くらいで、ここも展示物が少なく、期待はずれであった。どうも日本とは違い、ベトナム戦争という物をきちんと後世に伝えようという気が無いのだろう。

ここで一度ホテルに戻り休憩。午後から、といっても3時過ぎからは、ドンバ市場や・・・あれ、市内はもう見所が無いね。ならば気の向くままに自転車を走らせる。

橋から川面を見ると、子供達や親子が水遊びをして遊んでいる。大きな船の横で、小舟に乗った親父が漁をしている。朝夕二部制のベトナムの学校、午後の授業が終わり家族に迎えられたり、友達同士楽しく帰ったり。広場では子供達の空手教室。夕方涼しくなると、小さな子供を連れた家族が、怪しい乗り物がある遊園地に集まってくる。そんな風景を眺めながら、今日一日自転車を走らせていた。

明日はホーチミンに向かう日である。フエでの最後の夕食はどうしようと考えたが、結局3日間とも同じ食堂で食べてしまった。初日ライスポーク8000ドン、2日目エビ入り炒飯15000ドン、そして今日チキン炒飯15000ドン。どれも安くて美味しい。そして僕のベトナムでの飲み物、そのままズバリ、ベトナムティ、1杯1000ドンはうれしい値段であった。

 

目の前をアオザイ姿の女子高生が通り過ぎていった
城郭をくぐり旧市街へ向かう学生達
中国の紫禁城を真似て造られた王宮の大和殿
10分も走れば田舎の風景
通学途中
夕方、小学校の前は、お迎えのバイクでいっぱい

遊園地の乗り物、ヘビ?電車に、不気味なミッキー



<BEFORE>  <CLOSE>  <NEXT>