4月29日(金)
日本ではゴールデンウィーク初日。さぞかし混んでいるだろうと早めに着いた中部国際空港だったが、キャパが増えたのだろうか、チャックインから出国検査まで非常にスムーズであった。ベトナムまではキャセイパシフィック航空の533便で香港へ、乗り継いだベトナム航空の791便は30分遅れで出発、ハノイのノイバイ国際空港には4時過ぎの到着となった。
到着ゲートでは、ホーチミンのような人だかりの出迎えは無く、静かな到着であった。5000円を両替すると730000ドン、1000ドンが約7円の計算である。「タクシー?」と運ちゃんが声をかけてくるが全くしつこさが無く、無視して歩くとすぐに諦めてしまう。少々拍子抜けなハノイの
第一印象であったが、バス停に向かい歩いている時に声をかけてきたマーさん(25歳独身)
、バスで市街まで行くと言うと、バス乗り場はあっちだと教えてくれた。そして僕の後を付いてきた。
確か市
街地方面へ向かうバスは7番のバスである。
行く手に数名の旅行者らしき人たちが集まっている。そして丁度そこへ7番のバスがやってきた。僕はその人達の後に続いてバスに乗ろうとすると、先ほどのマーさん「7番には乗るな、17番のバスの方が市街地に近い」と言う。確かに7番のバスは市街地の西2.5kmほどのキムマーターミナルまでしか行かないが、17番は市街地の北1kmほどのロンビエン駅まで行く。
僕は多少警戒しながらも、まあどちらにしても市街地には近づけると言うことで、彼を信用し、すぐ後にやって来た17番のバスに乗り込んだ。すると彼もそのバスに乗ってきた。
僕が乗ったバスは、5時少し前にハノイ空港を出発。ロンビエン駅までは5000ドン、しかしどれくらいの時間がかかるのか、どの道を走っていくのかさっぱりわからない。マーさんは、なぜか僕の隣に座っている。空港から市街地までのバスとはいえ、やはり市民の為のバスなのであろう、丁度学校帰りの学生達が乗り降りしながら目的地に向かっているのだろう。マーさんは「ホテルは決まっているか?ベトナムは何日いる?歳はいくつ?結婚してる?」などいろいろ聞いてくる。僕は適当に答えてはいるが、だんだん眠くなってきた。
30分ほどうとうとしていただろう、夕日に赤く染まりだした6時ごろバスはまだ走っていた。隣のマーさんも眠っている。バスに乗って約1時間、大きな川を渡ったり、鉄道の線路が横に見える。もうそろそろ着くかなと思いつつ、さらに30分、あたりが暗くなり始めた6時20分、やっとロンビエン駅のバスターミナルに着いた。
僕はここまで予定以上に時間が掛かっているのと、今どこにいるのかはっきりわからないので頭の中が混乱中。マーさんは「モトバイで行くか?」と聞いてくるが、「ウォーク!」と断る。「OKじゃー行こう!」とマーさん。依然??だが、どこかホテルを紹介してくれるようなので、ひとまずここは彼について行くことにした。
ロンビエン駅からドンスアン市場の横を通ったところまでは分かるが、それ以降何度か角を曲がりどこを歩いたのかさっぱりだ。20分ほど歩き1軒のホテルに着いた。やはりマーさんの知り合いのホテルなのだろう、フロントの人と何か話している。「いいカモを連れてきたよ」なんて?、
僕はその間にカウンターの上にあったカードで現在地を確認した。
そのジョイホテル(JOY
HOTEL)は第一希望の地区ではなかったが、ホテル街でもあり、廻りには食堂も多そうだ。ホテルの人が部屋を見てみるかと言うのでついて行った。部屋は2階で大きなダブルベットが一つ、浴室にはバスタブとホットシャワー、お湯の出も申し分ない。冷蔵庫もあるし25インチくらいのテレビもある。1泊いくら?と聞くと15ドルとのこと、予算内だし予定ではハノイでは1泊だけだし、今から他のホテルを探すのも大変なので、決めることにした。
ひとまずシャワーを浴び着替えてからロビーに降りる。パスポートを預けチャックインすると、「明日はどうする?ハロン湾には行かないのか?」と聞いてくるが「明日にでもフエに向かいたい」と答える。すると待ってましたとツアーデスクの兄ちゃんがこっちへ来いと手招きをする。ここでも「ハロン湾はどうだ?サパはどうだ?」と聞かれるが「ノー!明日フエに向かいたい」と伝える。すると彼は「とんでもない、明日どころか5月の2日まで飛行機・列車・バス、すべて満席だよ。サイゴン陥落の4月30日とベトナム戦争終結30周年のイベントで休暇の最中なんだ」とのこと。確かに連休だと言うことは聞いていたし、特に列車の切符は直前では取りにくいらしいが、5月3日まで4日間もハノイに滞在するは出来ない。
僕は困った顔をしていたのだろう、彼はどこかへ電話を始めた。
電話を切ると彼は「明日の切符は無いが、明後日ならフエ行きのバスのチケットがある。値段は30ドルだ」と言う。30ドルは高い、オープンツアーバスなら10ドルほどのはずだ。高いなと言うと、「安いバスはすべて満席、しかもそれはハノイを夜出て途中何カ所かに止まるので、フエには翌日の昼に着く。このバスはノンストップなのでフエに朝の8時には着く」という。
僕の今回の旅の楽しみの一つである、ベトナム統一鉄道で縦断!が早くも出来なくなるのは残念だが、バスの旅も体験してみるかと、30ドルのチケットを買うことにした。しかし30ドルだけではなく、サービス料10%の3ドルと、彼にコミッション料1ドルの合計34ドルも掛かってしまった。
気を取り直し、ハノイの夜の街を散策しにホテルを出た。旧市街地の中心部へ向かうと、道の真ん中に屋台が出ていたり、サイゴン陥落の4月30日とベトナム戦争終結30周年の横断幕や旗が出ていて、確かに賑わっている。ミニホテルやツアーカフェが建ち並ぶ地区も歩いてみた。このあたりのホテルは空いているのだろうか、本当に明日の列車やバスは満席なのだろうか、聞いてみたい気持ちもあるが、ホテルの人を信用し、ただブラブラするだけにした。
1時間ほど歩き、ADSLインターネットという看板に惹かれ、日本語出来ますかと聞くと「どうぞ」と。しかし繋げてみるとエンコードを替えることによって確かに日本語の表示はするのだが、日本語IMEが入っていないようでひらがな入力から漢字への変換が出来ない。嫁にローマ字で「無事」とのメールを打つだけにし、はっきりした料金設定が無いのか、たった10分ほどで5000ドンの料金を払い出てきた。
道端でおばちゃんがバインパオ(肉まん)を売っていた。1個4000ドンと水500cc4000ドンを買いホテルへ戻った。ウズラの卵がはいっていて美味しかった。